FC2ブログ

考察No.80



福島小野町主婦殺人事件

  • この事件も舞ちゃん事件との関係性はないが、隣町で発生した未解決事件ということで紹介することにします。




1997年7月22日午後0時5分ごろ、小野町上羽出庭の住宅で、この家に住む吉田道子さん(49)が寝室で多量の血を流して死亡しているのを、道子さんの知人の通報で駆けつけた警察官が見つけた。警察は殺人事件と断定し、同日午後9時、捜査本部を設置。物盗りと怨恨の両面で捜査が行われた。

【事件】
道子さんの遺体が見つかったのは21日午後0時5分ごろ。アルバイトの山仕事仲間で町内に住む男性(66)が19日以降、道子さんと電話連絡が取れないため警察に通報。駆けつけた警察官が、寝室のベッドわきでシャツにズボンの普段着姿のままうつぶせになり、血を流して死んでいる道子さんを発見した。

【現場】
道子さんの遺体には布団2枚がかぶせられ、のどや両手首に鋭利な刃物で切られた深い傷跡があった。ベッドのシーツには血のりが付いた足跡が二つ残されていた。
自宅から包丁と小刀合わせて4本が見つかったが、傷口の状況から凶器ではないことがわかった。遺体を引きずった跡がないことなどから、犯行現場は寝室とほぼ断定した。
解剖結果から胃に米粒などが消化されずに残っていたこともあり、道子さんは18日夜から19日にかけて帰宅後間もなく殺害されたとみられる。

【生活】
道子さんの夫(57)や子供5人は出稼ぎなどで別に生活しており、道子さんは一人暮らしだった。10年前ほどから栃木県内に出稼ぎに出ている夫からの仕送りで生計を立て、殺害される直前にも現金書留で6万円の送金を受け取っていた。生活費が足りなくなると山林の下草刈りなどのアルバイトをしていたという。
道子さんは山仕事仲間の付き合いのほか、小野町の中心地の飲食店にカラオケに出掛けるなど交友関係は広かった。知人の車に同乗して隣接の滝根町やいわき市、平田村などに遊びに行くこともあった。自宅に出入りしていた知人も数人いた。しかし、近所との付き合いがあまりなかったという。
道子さんは金銭面などで知人と口論となったことを遺体で発見される数日前、別の知人に漏らしていた。
遺体発見当時、玄関のカギはあいていたが、道子さんは普段からカギをかけずに生活していたという。

【捜査】
捜査本部は山間地にある自宅周辺の現場検証や小野町を中心に田村郡やいわき市、郡山市、石川郡などでの聞き込み捜査、関係者の洗い出しなどを実施したが、一人暮らしの“壁”もあって犯人に直接結びつくような有力な情報は得られなかった。
捜査のカギの一つになっていた凶器も発見に至らなかった。
殺害現場となった寝室には、犯人が残したとみられる手や足の痕跡が見つかった。指紋を多数検出したが、道子さん以外に比較的、新しいものはなく、犯人が指紋を残さないため、手袋のようなものを使った可能性がある。
ベッドのシーツに複数あった血のりの足跡は同一で、犯人のものとほぼ断定した。
道子さんはのどを深く切り付けられた傷により即死状態で、抵抗した形跡がなかった。このため、道子さんは就寝中か、不意を突かれた可能性が高い。
犯行日時は当初、18日夜から19日未明とみられていたが、18日夜に知人宅にいたことを確認。その後も道子さんを見かけた、との情報などがあり、19日夜から20日未明にかけてとの見方が強い。

【動機】
捜査本部は顔見知りの犯行とみて、道子さんと交友のあった町内外の数十人から繰り返し事情を聴いた。
室内に物色した様子はなく、自宅に道子さんの通帳類が残されていたことなどから、犯人は盗み目的ではなく、最初から道子さんを殺害する動機があったとみられる。

【自宅】
現場は小野町の中心地から南に7、8キロ離れ、平田村といわき市との境界線近く。349号国道から約1キロほど西に入った山間部で、吉田さん宅はポツンとある一軒家。自宅の前には水田が広がり、すぐに裏山が迫っている。
道子さんの無念の死を知り、夫ら遺族は自宅に駆けつけた。父と一緒に働いている長男(26)は「母が殺される理由が全く分からない。早く犯人を捕まえてほしい」と訴えていた。

【証拠品紛失】
2012年12月18日、福島県警は事件の証拠品を紛失していたと発表した。県警は「捜査に影響がないとはいえない。再発防止に努める」とコメント。紛失したのは殺害された道子さんの衣服など多数。
県警は公訴時効の撤廃を受け2011年、未解決事件の証拠品を所轄署から本部に移し捜査を開始。その際、捜査書類には記録が残っているのに見つからない証拠品があることが分かった。保管台帳を作っておらず、一部は廃棄したり、関係者に返却したりしたとみられる。


スポンサーサイト



コメント

非公開コメント